ひみつのルームメイト


トイレの前まで行くと……さっきの男二人が立っていた。


そいつらに、男となって再び話しかける。



「おい、そこのおにーさんたち。
 そのバッグ、俺にくれない?」


「あァ? なんだお前?」


「それ、俺の……彼女のなんだよね」



……新規設定。


女の俺は、俺の彼女。


駄目だ駄目だ、いくら相手が俺でも、彼女なんてつくったら興絽に殺される。



「……彼女ォ? あんたのか?」


「あぁ。よかった、日本語は通じるんだな」



……嘘だけどな、彼女ってのは。