そう言って洸が差し出したのは、白地にいろいろな色のペンキをぶちまけた様な柄の胸元が開いたタンクトップと、胸元にレースがついた真っ黒のキャミソール。
「えぇーッ? フリルとか……あたし似合わないって」
「そんなことないって! タンクトップのカジュアル感で中和できるから。
ほら、ね? 甘カジ」
鏡の前にあたしを連れて行き、ハンガーにかかったままの服を体に合わせる。
確かに……ほどよくかっこいいかも……。
「よし、コレ買ってくか」
「え、ちょ……コレ全部!?」
それからも、洸に見立ててもらうこと数十分。
かごには、最初に見た紺の七分丈パンツにタンクトップとキャミソール、さらに追加されたベルトとミュール。
これでコーディネート一式できた、ととても満足そうだが……。

