『う…ん』


『そ。じゃ、行こっか』


そう言うと私に近づいてカバンを取られる。


安達を見るとケータイをいじっていた。


…なるほど。

あたしには聞かなかった事にしてくれと?


別にいいけどね。

靴を履き替えてさっさと歩く。


『あ、待ってよー!置いてくの?』


『遅い。早く来て!!』


後ろからの声も振り返らずに答える。


あんなやつ…好きじゃないのに。

なんであたしが…苦しい思いしなきゃなんないのよ。


ありえない!!