『まさか…知らないの?白山美雨菜の噂。』
そう言われてハッとした。
そういえば…昨日、白山さんが言ってたな。
俺はアイの後ろで俺達を見守るみんなを見る。
だけど俺達の会話を聞き、少し険しい表情をする奴もいれば白山さんを睨む奴もいる。
『知らない…』
『……教えてあげるよ。だけど、ここでは言いにくいから…出よ。』
そう言うと、俺の腕を掴んだまま教室を出る。
俺は教室を出ていくときに、丁度登校してきた要にバッグを渡すとそのまま階段の踊り場まで引っ張られた。
『…で?白山さんの噂って何?』
『聞いて…私を避けたりしないでね』
苦笑いをするアイ。
『しないから、安心しろって…』
そう言うと、ホッと安心してゆっくりと話始めた。


