『一人の時間が欲しい…とか?』


『…。』


無反応。

ハズレ…か。


『…家出?』

『…。』


これもハズレか。

と、思っていたとき。


『半分…そーかも…。』


…え?


『心はそうなのに、体は帰らなければ行けない…っていう…そんな状態。』


家が…イヤなのか?


『なら…友達の家とか…』

そこまで言ってハッとした。

彼女は単独行動が多い。

その理由は…誰も近寄れないから。

『友達なんて…いるわけないでしょ?』

そこまで言うと、顔をあげた。

夜の公園を照らす街灯。

その光で見える彼女の顔は…高校生に見えないほどの美しさだった。