『憎たらしい…だから相澤君にも捨てられたのよ。』
は?
なんだソレ。
『…そうかもしれませんね。』
いやいや、待て。
俺が葵ちゃんを捨てるなんてありえねぇから。
『ですが、相澤先輩が私の事を捨てても…私の相澤先輩への想いは変わりません。』
そう言った瞬間、ガシャァンッ!!と言う音が聞こえた。
え!?
『あーもー!!本気でイラつくんだけど!!』
『…っ』
『なんとか言いなさいよ!!』
そう言うとパシンッ!!と乾いた音が聞こえた。
『そもそも…なんでアンタが…相澤君と…』
そと後もパンパンッ!!と乾いた音が聞こえる。
頬を叩かれているであろう葵ちゃんは何も言わない。
俺は今すぐにでも助けたい衝動に駆られた。
言えよ!!
俺の名前を!
だけど中々俺の名前は聞こえてこない。
言え!!葵!!


