私が「通過列車だよ」と言い終わる前に、優星は点字ブロックの上にポイ捨てしてあった缶につまづいて―――… 「優星ーーーーーーーーっ!!!?」 「―。」 その時、全てがスローモーションに見えた。 音が聞こえなくなった。 ただ、優星が線路に仰向けで落ちてく途中で 優星の口の動きだけが見えた。 ゆっくりと。