猫を離せない総長さんの話Ⅰ



「諦めろ猫ちゃん。」

そう言って頭を優しくなでなでと撫でられる。

「ほかっといてくれればよかったのに。」

不機嫌な私をなだめるような手つきに脱力感が募ってヘナヘナと座り込んだ。


「よしよし」

圭人もしゃがみこんでめずらしく少し微笑みながら見つめてくる。


「なによ。」
「別に。ほら、にゃーは?」


「言うわけないだろ!」

完全にこの男のての上で踊らされてる。