「な、なんで私が三上さんだと思うのかわからない。」 さっきのことだけで確信するなんてありえないし。 もう逃げ道はないと頭でわかっていながら悪あがきをする私を呆れたように見る奴になんだか腹が立った。 「香水。嵐ヶ丘。サッカーボール。」 淡白に言い放った三つのキーワード。 「嵐ヶ丘?」 「屋上で読んでただろ。」 「…見たの。」