猫を離せない総長さんの話Ⅰ



「…それより、頭平気?さっき…っ」

「さっき?」

しまった。
学校で圭人の頭に強烈にサッカーボールが命中したことを私が知るはずない。

「いや、痛くないかなーって…はは。」


作り笑いをしてにへらっとわらうと、圭人の顔はますます怪訝そうな顔になる。


「ってかお前。本名を言え。」

「は?」

偽名使ったのばれてる?

「なにいってるのかわからないのだけれど…」

これはかなり危険なサイン。