「け、圭人、帰ろうか。」

いや、帰らないとまずい。

表情にも目にも何も浮かべていなかった圭人は、私が話しかけると瞳に光を戻した。

…しかるべき場所では相応の切れ方をするのね
と半分呆れ半分尊敬しながら、賑やかさが戻り始めた会場を後にする。