「俺もこれ以上我慢できませんね、七瀬さんのご令嬢。」

丁寧な言葉遣いを心がけて、ゆっくりと話す。

今や真っ青になったバカ女は

「ち、ちがうのよ…見た目だけの女にひっかかってたらダメだと思って…け、圭人君…」

と言った有様。

もう、ダメだ。
長いこと緊張状態を保ってた糸がぷっつりと切れたのがわかった。