猫を離せない総長さんの話Ⅰ




圭人side

七瀬の令嬢のめんどくさにイラついていると、一気にまくし立てたこの女。


「なによ、私、初めてこの人を見るわ。私はね、どこのご令嬢もよく知っていて仲がいいのよ!

その私があなたのことを知らないのだからその程度の人でしょう?

そのあなたが、なぜ圭人君の横に堂々と立っていられるのかしら?

圭人君は雅ホールディングスの跡取りなのよ!?」

おい、隣で親父が青くなってんぞ。

この女は本格的な馬鹿だということを大声で自ら露見しているも同然だ。