猫を離せない総長さんの話Ⅰ



「失礼します。」

そう言った圭人にエスコートされて、真っ赤な顔で某然とする七瀬息子を置いてその場を離れる。

しっかりと腰に手を回したまま恭しくエスコートされて。


ホール全員の注目を集めてるって言っても過言じゃないと思う。

「け、圭人。どういうこと?」

「ん。翠、会いたかった。」

いつもの圭人…。
人の話を聞かないところとか。

「説明あと、こっち。」

そういってつれてかれたのは。