猫を離せない総長さんの話Ⅰ




「あ、いた。ごめん、待たせた。」


そう言って引き寄せられる腰。

七瀬息子はびっくりして、私の髪を触った姿のまま固まってる。

「け、けーと?」

なんで、ここにいるの?

スーツをピッシリときて髪もパリッと決めてる圭人。
すんごくにあってる。

「あぁ、七瀬さんの息子さん。どうも、つれがお世話になりました。」

そう言ってきゅっと私の腰をさらに引き寄せた圭人は、極上の笑顔で言う。

…何が何だかわからないんですけど。