「ねぇ翠。俺、明日1日いない。」
「んーあ、私もだ」
「…なんで?」
「わかんない。」
ソファの定位置に座っていると、ゴロンと寝っ転がって膝枕をねだる圭人。
膝に乗せると、おもむろに言い出した。
慣れ始めたサラサラの黒髪。
ゆっくりと撫でながら明日のことに思いを馳せる。
いきなりおばさまに呼ばれただけで、何があるかわからないのよね…
内容を言わないあたりから、嫌な予感しかしないけど。
「1日会えないとか、辛すぎ」
まっすぐに見上げられると胸がトクンと鳴る。
「夜はちゃんといるから大丈夫。」
そういうと、あぁ、といって薄く笑った。
…心臓に悪いんだから。