猫を離せない総長さんの話Ⅰ



まぁ夏帆のおかげで私の純白は今も健在なんだけれど、されたことのショックは大きくてね。それはもう。」

何と無くわかってたでしょ?と聞くとこくりと頷く圭人。

だから壊れそうだったっていったんだろ。
そう思った。

「その後夏帆は権力高い系女子に私を激しくいじめさせて…。
あれはこたえた。大好きな親友からいじめられるんだもん、辛かったなぁ。

勇太は都合よく越してった。すごく安心したのを覚えてる。

…いじめの時、中2でヤッたってないこと噂されて、なんかそんな感じの人だと思われちゃって。


その時の私はもうどうでもいいやって切り捨てちゃったから、逆にその噂使って人と本心で付き合うのやめちゃった。

それで生まれたのが三上翠、よ。


あなたに近づいたのも、青に嫌われれば皆に距離置かれるし楽って思ったから。


まさか道端で見つけて助けて懐かれるとは思ってなかったけど。
私からしてみればけーとこそ猫。」