猫を離せない総長さんの話Ⅰ



ついに倒れたいけチャラを殴り続ける圭人。

ダメだよ、本当に死んじゃう。

「ーと。けーと。」

私の声は届かない。

震える足をどうにか動かして、圭人のところに向かう。

もう、大丈夫だから。

圭人が人殺しになったらやだよ。

私のために。

普段の喧嘩ならほおっておくけど、今回はダメ。

本当に死んじゃう。