猫を離せない総長さんの話Ⅰ



翠side


「お前。」

「なんだよ。」

音もなく近づいてきた圭人を見て震えながらも威勢を保ついけチャラ。

「何したのかわかってる?」

圭人。完全にキレた。
こんなとこ、見たことないから。

「…俺の女に俺がなにしたって勝手だろ。」

気づきなよいけチャラ。
怒鳴り散らすだけが怒るじゃないって。

「お前、なにいってんの。翠は俺の。俺は翠の。わかる?よって、お前、殺す。」

淡々とはなす落ちついた様子とは裏腹に吐いた言葉は凄まじい。


こ、ころしたらだめだ。
でも、目が本気だ。

「あ?あんなこと、しちゃったから、もう俺のなんだけど?」

「死ね。」