猫を離せない総長さんの話Ⅰ




「あれ嘘。無理。さよなら。」

それだけ言うとなんとかすり抜けようとする。


まぁそんなうまくいかないもので。


「却下。お前今日から俺の女ね。」

ため息をつきたくなっちゃうのよね、こういうの。
イケメン中心に世界が回ってると思ったら大間違いだというのに。


「だから嫌だって…っ!」

嫌だっていってるでしょ、と言おうと思ったら、今日腕を強く掴まれて壁に縫いとめられてしまった。


「…つかまえた。」