「けーと、こんなことで仲間に怒らなくていい。もっと大事な時にとって置いて。」

そう言って圭人の頬を撫でると、こんなことじゃない、と眉を潜めながらも落ち着いてくれた。

赤茶には

「確かめもしないことをあまりギャンギャン吠えないことね。…私みたいなのを近くに起きたくないっていうのはあながち間違いじゃないけれど。」


と言うと赤茶は脱力したように座って「どういうことだよ」とつぶやき、メガネは思案するように押し黙っている。

「やー、怒ってる圭人あんなんでなだめちゃうなんて君、何者?面白い子捕まえたね、圭人。」


俺もこれからほっぺたなでなでしようかな、と言った地毛茶に気色悪いやめろ、と軽口のやりとりをするこの2人はたぶん相当仲がいいんだな、と思った。