「ねぇ、君翠ちゃんだよね?」 おずおずと言ったように近づいてくる、男子達。 きやすく名前を呼ばないで、と思ったけど完全にスルーを決め込んで窓の外を見つめる。 そんな私の様子にこりもしないで熱心に話しかける男たち。 いつの間にか左手は圭人のくれたラリエットに触れていて、自分の不甲斐なさに呆れた。