猫を離せない総長さんの話Ⅰ




その瞬間。

ざわつき始めた教室にまたもや沈黙が落ちる。

無理もない、私が座った席は、「三上翠」の席だから。

そんな沈黙を気にする風もなく

「あ。」

と声を発した圭人。