猫を離せない総長さんの話Ⅰ



同居してるなんてばれたらお陀仏だ。

思ってることを満足に伝えることもできずに満身創痍だろう。


何度起こしても起きない圭人。
…低血圧なのかしら、と思いながら強めに叩く。


「…遅刻するなら私いかないから。」

そうボソッとつぶやくと不機嫌そうに目を開けた奴。


「起きてるなら目、開けなさいよ」

起き上がったのを見計らっておでこをぴぃんっと弾いた。


「……っいてぇ」