猫を離せない総長さんの話Ⅰ




「どうしたの?」

おもむろに私を引き寄せると、冷たい感触とともにシャラン、と胸元で金属音がした。


「首輪。兼お守り。」

「ちょっと…」

長めのチェーンの片方に紅玉が埋め込まれたリングがあって、そこにもう片方のチェーンを通して首にかけるアクセサリー。

いわゆるラリエットが胸元にあった。