猫を離せない総長さんの話Ⅰ



「そろそろ離して、窮屈。」

そう言うとしぶしぶはなす圭人。
起き上がって立とうとすると、圭人からの視線を感じた。

「なに。」

圭人もゆっくり起き上がると

「よしよしよし」

とあたまをかきなでられる。

謎の行動に戸惑っていると

「おて。」

と謎の要求を受けた私。
私多分、人として見られてないんだわ。

「それ、犬だけれど。」

「んじゃ、にゃー。」

「言わないってば。」