猫を離せない総長さんの話Ⅰ



「明日はデートだな。」

「…散歩とかでも言うと思ったわ。」

「散歩は犬だろ。」

「…そんな変わらないわよ!」


軽口を叩きながら歩く俺たちを影で見る奴がいたことに、当然気づかなかった。