「…翠ちゃんは、三上グループの令嬢ということになってるわ。」
突然話されたことに頭が着いていかなかった。
「突然こんな話をして申し訳ないわね。
翠ちゃんのご両親は、彼女が中学1年生の時に亡くなっているのよ。その時引き取ったのが私の母だったの。
…三上グループは、翠ちゃんが継ぐことになってるの。私には、荷が重くてね、突然現れた翠ちゃんに甘えて、私は祐樹の元に嫁いで女将になり、跡継ぎの荷を彼女に負わせてしまった。
三上グループの跡継ぎと両親の死、そして一番大きくのしかかっている何か。あなたも察しているでしょう。」


