猫を離せない総長さんの話Ⅰ



進んで行く話題についていけない私。

どこまでも勝手で、でも私のこと考えてるって、伝わってきてしまうから、拒むこともできないで。

「…あんな姿、嫌に決まってるだろ。でもそうしないと。誰とも関わらないで生きることができると思うほど、私は世間知らずじゃない。

あの姿でいれば、危ないのもわかってるのよ。まぁその、そういう設定でやってるわけだからな。」

ここまで話すと、圭人の抱きしめる力が強くなった。

「うっとおしい男子につきまとわれるのも嫌だし、めんどくさい女子に疎まれるのも煩わしい。でも、まともに付きあう対象を作って、心を許してしまった方が最後は辛いのよ。」


そう、こうやって心の内を話して、すがってしまったら。

離れるのが辛くて、別れるのも辛くて、裏切られるのが辛い。

「こうやってあなたといることも、どうしようもなく安心するのに、いつかはって思ってしまうのよ。」