猫を離せない総長さんの話Ⅰ



「俺の前では嘘くさく笑うな。…あぁ、やっぱり殴っとくんだった。」


私の顔を覗き込んで物騒なことを言う圭人。

「大丈夫だといってる。」

被害にあった私より圭人の方が辛そうで思わず頭を撫でる。

「…俺の猫に傷つけるなんてムカつく」

ブスッとしながら黙って撫でられる圭人が可愛くて、フッと笑みがこぼれる。

「何笑ってるんだよ。」

「別に。」

そう言って抱きついて見る。

相当なついてしまっている自分に気づきながらも、どうしてもそうしたかった。

…私はどうしちゃったんだろうか。

最近そればかりが疑問。
どうやら圭人だけが特別みたいで。