猫を離せない総長さんの話Ⅰ



翠side


「…ごめん、ありがと。」

一応公共の場なのであって。
通行人はチラチラと私たちを見てるのであって。


本当は名残惜しくてもっとくっついていたかったけど恥ずかしさには勝てずにそっと離れた。


「…買い物あと。先帰ろう。」

そんな私の様子を見た圭人は、そう言ってベンチの元まで戻って荷物を持ってきた。


ものを放置して取られない日本の治安の良さにはあっぱれね。
なんて考える余裕も出てきて、あまりにもたくさんの荷物を持つ圭人から数個紙袋を奪った。