猫を離せない総長さんの話Ⅰ



かといってアレに突っ込んで行くほどの勇気もなく。

困ったな…

と思って途方にくれていると

「綺麗な子、暇なら遊ばない?」

「………。」

茶色1と茶色2、金髪1に絡まれた私は脱力感に見舞われた。

アノ三上翠で絡まれたなら。
適当にかわせたのだけれど。

今の状態でかわす術もわからず、と方にくれた。


「シカトってことはー、いいのかな?」

「ーーーっ。」

茶色1が私の腰に手を回してきたので思わずはたき落とした。

「だめじゃん、そんなことしたら」

そう言って金髪1がグッと私の腕を掴む。

触るな。
金髪の生暖かい温度に頭が真っ白になって行く。

『翠、大丈夫だからさ、ほら。』

同じように強引に私の腕を掴んだあいつのことが蘇る。


「震えちゃって、かわいー。何もしないよ、大丈夫だから、ほら。」

言葉までもが、あいつとかぶる。

気持ち悪い。
触るな。
触るな、触るな、触るな。