「開けて」 箱を手渡されてゆっくり開けると、そこには指輪が入っていた。 「・・・・・っ」 まさかプレゼントを用意してるなんて思ってもみなかったから、驚いて言葉に詰まっていると、 「・・・・・引いた?」 と翔が不安そうに聞いてきた。 「ちがう。まさかプレゼント用意してるなんて思ってなかったから・・・・・嬉しい」 そう言うと、ホッとしたように微笑んだ。 「まぁ、いつか本物渡す時まで持ってて」 翔は箱から指輪を取り出して、あたしの手を取った。