一度そう思ってしまうと、 なかなかその言葉は頭から離れなく、 より大きなものへと変わっていく 愛おしい 愛おしい その瞳も その唇も その指先も その冷たい肌も 全てが愛おしくてたまらない。 私は思わず彼の着物の袖をつかむ。 「ん?」 驚いたかのような表情の彼に私は… 「す…… ……き……っ」 絞り出した声の後に気づいた ―また彼を困らせてしまった――――