「このみ、俺のこと好き?」 わかってるくせに聞かないでよ。 あたしが小さい頃、あっくんのあとばっかりついていってたこと、覚えてないの? 「……好き。 好きだよ。 会えて、すごくうれしい……」 また、あっくんと出会うことができてうれしい。 好き。 ……それだけじゃ足りないくらい、すごく好き。 「……じゃあ」 そう言って口角を上げたあっくんは、今までで見たことがないくらいうれしそうな顔、に見えた。 あたしは夢見心地なまま、あっくんを見上げる。