《春side》 「春くん、よかったらあたしと付き合ってください!」 放課後。 帰ろうとして廊下を歩いていたところを、 名まえも知らない女に呼びとめられ、俺はこころのなかで小さくため息をついた。 ……こういうの、今週で4度目……さすがに飽きてくる。 「……ごめん、ムリ。それじゃ」 ……はぁ、めんどくせぇ。