イスに座っていたあたしは、ガタッ!! と立ち上がる。 「ちょ、いちご!? もうすぐ授業はじまるって!!」 「うん、ごめん!! でも、もうこんな勇気をもてる機会、ほかにはないような気がして!!」 「しかも次の授業、鬼の数学だよ!!」 ……そんな美紀ちゃんの声をきいたのは、廊下に出てしばらくしたときのことだった。