気づけばあたしは、中庭に連れてこられていた。 「大石くん!!」 いったい、なんの用!? こんなふうに強引に連れてこられたら、怒るよ!? 「急にごめん。でも、伝えたいことがあるんだ」 大石くんは切なげに表情をかげらせて、ゆっくりと口を開いた。 「俺……いちごちゃんが好きだ」