冴島君が教室に戻ってから、私は毛布を深く被って冴島君のことを考えていた。


ガラッ


ふぇっ!?


「小野寺ー、大丈夫かー?」


冴島君の声が近付いてきた。


ガバッと勢い良く起きた。


「うん、もう大丈夫!」


ニコッと笑った。


「今回は本当に大丈夫みたいだな」


冴島君は、ニカッと笑って、んっと手を出した。


「えっ…?」


首をかしげると、


「まだ完全に大丈夫とは決まってねぇだろ?」


「そうだけど…」


いいのかな?


私みたいなのが冴島君みたいなイケメンの横に並んじゃって。


「ほら行くぞ」


強引に手を繋ぎ、私を引っ張る。


「う、うん!」


私も手を繋ぎ返し、えへへ…と笑う。