「俺、小野寺探してくるわ」


いやぁ、私ここにいるんだけどぉ…


タッタッタッ……


翔君の足音が離れて行く。


「紘~!小鳥、ここにいたわよ!」


いつの間にか、私の隣にいた麗奈ちゃんが私の手をとって、ブンブン手を降る。


麗奈ちゃぁん!


そんなの無駄だよ!


紘君には、麗奈ちゃんしか見えないから!


「ん~!じゃ、そこで待ってて」


だんだん声が近づいてきた。


「小鳥って、紘にとっては妹的存在なんだって」


「妹…??身長が低いから?」


少しだけ涙目になってるのが、自分でも分かった。


「泣き虫」


冷たく言われて、もう涙が溢れそうになった。


「麗、小鳥ちゃんに冷たくしないの」


ポンッと私の頭に手をのせる紘君。