ガラッ


「こーとりー!」


ギュー


教室に入るなり、抱きついて来た幼馴染み。


「苦しいよ~…」


私、小野寺 小鳥ーオノデラ コトリー。


16才の高校1年生です。


苗字も名前にも、【小】がついてて、小さい人みたいな感じで私はこの名前が嫌い。


でも実際は、身長150cmで小さい人なんだけど…


「今日も可愛いよ、小鳥!」


ギューと抱き締めてくる幼馴染みの瀬川 麗奈ーセガワ レイナーちゃん。


お姉ちゃん的存在なんだ。


「ありがとう」


微笑んでみせると、麗奈ちゃんは可愛い!!ともっとキツく抱き締めてくる。


「く、苦しい~!」


必死に抜け出そうとするけど、小さな私は、麗奈ちゃんの力にはかないっこないんだ。


「ねぇ、小鳥、麗奈!聞いた?」


一部の女子グループのリーダーが聞いてきた。


「えっ?なになに!?」


麗奈ちゃんは興味深々で話に入る。


私は、麗奈ちゃんに抱き付かれたまま、グループの輪の中へと入る。


「今日転校生が来るって話!」


「マジ!?」


興奮してか、麗奈ちゃんは私をもーっとキツく抱き締める。


うぅ……苦しいよぉ…(泣)