翼~開け放たれたドア~

次から次へと攻撃してくる春輝。

それを流したり、受け止めたり、時には避けたりもするが、ほとんど防ぎきれてねぇ。

ほぼ全部命中させてきやがる。

だが、さすがに春輝も限界が近づいてきたらしい。

息があがってきた。

そろそろか?と、思ったそのとき

「しまっ…!」

やばい!

春輝は窓に目を向けると、それに向かって走り出した。

この部屋からでる気だ。



だけど、

「春輝!」

そんな声とともに目に飛び込んできたのは…

「春輝…」

春輝を抱きしめる、雷さんの姿。

「は、なせ…離せ!!」

それに動揺しつつも、それでもなお、暴れ続ける春輝。

「触るな!来るな!!」

叫ぶ春輝に違和感を覚えた。

拒絶の反応が尋常じゃない。

まるで、怖がっているような、怯えているような、そんな表情。

「春輝!俺だ!雷だ!!」

春輝を抱きしめる力を強くし、必死に声を届けようとする。

龍也さんも春輝の近くに寄っていく。

「春輝さん!俺です!龍也ですよ!!大丈夫ですから!!」

ガタガタと震えている春輝に呼びかけている。

「春輝!」

「春輝さん!」

その声にビクッと春輝は反応する。