翼~開け放たれたドア~

“お前、王覇に入れ”

“……あ?なんでだよ”

ニッと笑う男を再び睨みつけた。

“なんで、ねぇ……。なんとなく?”

“ふざけんじゃねぇ。俺なんかほっとけばいいだろうが”

“まぁそうなんだけどよ。関わっちまったんだから気になって仕方ねぇんだよなー。
王覇は、お前みてぇに自分を見失ってる奴とか、強さを求める奴がたくさんいる。
知りたくねぇか?“お前”を。
たったら…来いよ。俺んとこ”

……ん?俺んとこ?

“は?お前……”

俺の言いたいことが伝わったらしい相手は、きょとんとしたあと、“あぁ。知らねかったか?俺、王覇の総長”となんでもないようにさらりと言って、また無邪気に笑った。










「思い出した?」

「……あぁ。
俺、自分を知りたくて…、守りたいと思えるものを見つけるために王覇に入ったんだ。
そして、仲間に出会った…」

バカみてぇに騒いで、俺なんかに笑いかけて、どんなに喧嘩でボロボロになろうが“かっこいい”って言い合って、ずっと一緒に過ごしてきた。

いつ出会ったかさえ分からなくなるほどに。

いつの間にか俺のなかで大きな存在になっていったんだ。こいつらは。