翼~開け放たれたドア~

「春輝を守れなかったから……、俺に罪悪感もってんだろ?
だから、申し訳なさでそんな風にしてる」

…ほら、な。

「──ちがうか?」

「……いえ。その通りです」

…ホントは分かってた。

そんなことしたってどうにもならねぇなんてことも。

こいつが、そんなことを望んでいないってことも。

だけど、そうでもしねぇと…

「……バカだなぁ…お前」

──俺が“俺”を保っていられなさそうで…。






呆れたような海さんの声に、胸が締めつけられて苦しくなる。

あぁ。そうだよ。俺はバカだ。

総長なんてつとまる程、俺は出来た人間なんかじゃねぇんだよ…。

時々自分でも分からなくなる。

なんで……、俺が総長に指名されたのか…。

俺は……大切な奴さえ守れなかったっていうのにな。