……嫌な夢だった。
といっても、あんな夢を見たのは初めてじゃない。
毎日寝るたびに…春輝がだんだんと冷たくなるあの感覚を夢のなかで嫌というほど味わう。
もうあの抗争から1ヶ月以上たったっていうのに、未だに鮮明に蘇ってくるからやっかいなんだよな……。
──カラカラ…
「お、また来てるのか」
「……海さん…」
音がしたドアのほうを見れば、ニカッと笑う海さんがいた。
俺が名前を呟けば、海さんはまたニッと笑って
「だからー、さん付けしなくてもいいって言ってんのに」
そう言うとこちらに近づいてきた海さんは、もう慣れたような様子で、いつもの定位置に置いてあるイスに座り込む。
キシッとイスが音をたてた。
俺はそんな海さんの顔を見たあと、重い口を開いた。
「……いえ、族はちげえけど、それでも俺の先代なんで…」
「……ちがうだろ」
だが、俺の言葉は途中で弱々しくなって、最後には何も言えなくなる。
海さんは、そんな俺に“ちがう”という。
何もかもを見透かしたような、俺に向けられるその眼差しを怖いと素直に感じた。
……そう。何もかも見透かしてるようだから、怖いんだ。
俺の気持ちなんてとっくに知ってるんだろう。
といっても、あんな夢を見たのは初めてじゃない。
毎日寝るたびに…春輝がだんだんと冷たくなるあの感覚を夢のなかで嫌というほど味わう。
もうあの抗争から1ヶ月以上たったっていうのに、未だに鮮明に蘇ってくるからやっかいなんだよな……。
──カラカラ…
「お、また来てるのか」
「……海さん…」
音がしたドアのほうを見れば、ニカッと笑う海さんがいた。
俺が名前を呟けば、海さんはまたニッと笑って
「だからー、さん付けしなくてもいいって言ってんのに」
そう言うとこちらに近づいてきた海さんは、もう慣れたような様子で、いつもの定位置に置いてあるイスに座り込む。
キシッとイスが音をたてた。
俺はそんな海さんの顔を見たあと、重い口を開いた。
「……いえ、族はちげえけど、それでも俺の先代なんで…」
「……ちがうだろ」
だが、俺の言葉は途中で弱々しくなって、最後には何も言えなくなる。
海さんは、そんな俺に“ちがう”という。
何もかもを見透かしたような、俺に向けられるその眼差しを怖いと素直に感じた。
……そう。何もかも見透かしてるようだから、怖いんだ。
俺の気持ちなんてとっくに知ってるんだろう。


