眩しいほどの光に。優しすぎる風に。

鳥は恐る恐る、開け放たれたドアから籠の外へと出た。

青く、広い空が鳥を出迎える。

どうしてかこぼれた涙を、あの彼が優しく拭ってくれた。

もう大丈夫。

自分のことを責めたりしない。






錆びた鎖は容易に引きちぎって。

鎖に絡まった重い十字架は落ちる。

汚れた翼は生え代わって、あの大きな空を掴む。

鳥は初めてあの空へ飛び立とうと、自らの翼を広げた──