「“クウヤ”。
この世界でこの名前を知らない人なんていないと思うんだが…」

クウヤ…なぁ……。

…ん?

「…ねぇ。信、まさか……」

「そのまさかだ」

優太の困惑気味の声に、しっかりと頷く信。

なんか…、嫌な予感しかしねぇんだけど。

思い当たる人物が1人だけいることを、俺は思い出してしまった。

「結翔…。“クウヤ”って、さ」

優太…、どんだけ動揺してんだ。

噛んじまってるじゃねぇか。

そんなことを思ってる俺も、戸惑いすぎて顔がひきつってるんだが。

「王覇の7代目総長、“相澤空夜”のことだよねぇ……」

「だよ、な……。
……は、ははははは…」

ひきつったまんま笑うと、優太もひきつった笑みを返してきた。

…………。

やっぱりかー!!!




嫌な予感とは当たるもの。

どうしようもない事実に、俺の命、なくなっちゃうんじゃねぇの?と泣きそうになった。

~結翔 side end~