「タイムリミットなんて、突然やってくるものなんですよ…wing。
それまでに、君に何ができるのでしょうね…」

所詮は籠のなか。

逃げる、なんて選択肢はさせない。

じわじわと痛めつけてあげるよ。

とりあえず…

「流雨ルウ。お前、また行ってきなさい」

「はい」

忠告でもしとこうか?

もう逃げられないんだから、タイムリミットが迫ってることくらい言っとかないと。

俺は流雨に命じた。

あのときのように。

手のひらを握りしめる。

籠のなかの鳥に、今更何ができるんだろう。

だけど、それを楽しみにしてる自分がいて。

「クククッ…。面白くなってきましたねぇ。流雨」

俺は、大きな声で笑った。

そう。狂ったように…。

~啓悟 side end~