翼~開け放たれたドア~

少しだけ緩く、何本も張った糸。

例えるなら…んーと、蜘蛛の巣みたい…な?

形は全然ちがうけどね。

そのなかに突っ込んでいったらそりゃあ…ね。

…痛そうだけど気にしないことにしとく。

ま、画鋲で止めてあるし、すぐにとれるから大丈夫かな。

そう考えて、そのままテーブルとイスを重ねておいた窓の下へと行き、よじ登っていく。

「お、いこらてめぇ…!待て!!」

最初のトラップに引っかかった男が立ち上がると、もう一人もヨロヨロと立ち上がる。

……なんか、さ。

地獄絵図…ってやつなのかな。いや、ちがうかもだけど。

顔を打ちつけ鼻を強打したらしく、顔真っ赤で鼻血だらだらな男。

糸が何本か巻き付いてる上に、顔に糸の跡がついてしまってる男。

うん。私がやったことなんだけど…。

ここまで見事に引っかかってくれたことにびっくり。