翼~開け放たれたドア~

未だに悲鳴をあげるドアがかわいそうになってきた。

もっと物は大切にしなきゃ。

私は心のなかで男たちに言ってみる。

まぁ、そんなことしても変わることなんてないんだけどね。

でも段々と、ドアに押されてベッドが動いてきた。

「おい!なんかベッドがあるぞ!」

隙間からみたらしい男が馬鹿みたいに大声をだす。

「は?なんでベッド?」

「んなもん俺が知りてえよ!」

そう言いつつ、ドアを思い切り蹴ったらしい。

ベッドが大きくずれ、男2人が入り込んできた。

「あーっ!ったく…めんどくせぇことしやがって…」

「こっからは逃げられねぇのによぉ」

さっきまで焦った声を出してたクセに、ニヤニヤと余裕そうに笑うと、男は私に近づいてきた。

いや、近づこうとした。

けど、

──ビターン!ガシャン!!

「ぶふぉっ!!?」

マヌケな声と大きな棚が倒れる音ともに、男の一人が床に身体を打ちつける。

うわ、痛そ。

いや、そうなるように仕向けたのは私だけどさ。

ここまで見事に引っかかるなんてね。

……なんか雷みたいだ。